全世界で人気を誇るYoutubeチャンネル「Ryan’s World」のライアン君が登場する、
東映アニメーション原作のアニメ「ELEMON(エレモン)」に、アニメーターとして制作参加しました。
私は28話の原画・動画を担当しています。
監督・キャラデザ・作画監督はすべて、Animate(Flash)業界で著名なアニメ監督、ポエ山さんです。
2023年10月1日から、Youtube公式チャンネルで配信されています。
ELEMON(エレモン)とは
近未来の世界で、化学少年のレオ君が水素から生み出したエレモンのアクロと冒険を繰り広げるストーリーです。
化学式の元素から生み出された様々なエレモンが登場し、敵対したり仲間になったりします。
エレモンはユーモラスで可愛く、それぞれ得意技を駆使してバトルをするのでポケモンのような要素がありますが、それだけでなく化学を楽しく学べる知育を兼ね備えたアニメです。
化学実験のスピンオフ動画もあり、人気Youtuberのライアン君も登場します。
日本語版は今の所ありませんが、字幕オンで楽しめますので子供たちにぜひ見てほしいですね。
Adobe Animateとは
Adobe Animateは、もともとFlashと言えば、わかる人もいらっしゃるのではないでしょうか?
アニメーションに特化したアプリで、2000年代には動画やwebで広く使われていました。
しかしiPhoneがセキュリティの問題からFlashの使用を許可しなかったため、Adobeも開発を停止した結果、急速にFlashは衰退しました。
のちにFlashがAnimateと名前を変えて復活するまでブランクが長かったため、多くのflashアニメーターがアニメ制作から撤退してしまいました。
しかしわずかに残ったアニメーターの方と知り合って「最近のAnimateは機能がとても充実していて、個人作家がミニアニメや、アニメスタンプなどを作るのにおススメだ」と教えてもらったのがきっかけで興味を持ちました。
私は20代の頃にアニメ会社でアニメーターやっていました。
経験上、個人でアニメを作るのはものすごく時間と作業コストがかかる仕事だとわかっていましたので、たまに依頼のご相談がきてもお断りしてきました。
しかし実際Animateを使ってみると、一度作ったキャラクター作画を使いまわしたり、中割のイージングが簡単にできたり、Animate上での作画もクセはあるものの慣れるとやりやすいこともあり、自分一人でもできそうだと思いました。
そこでAnimateを2022年1月から独学で学び始めて、練習でSNSにショートアニメを毎週1本投稿していきました。
そして8か月ほどたったある日、なんとELEMONの制作デスクの方から直接オファーをいただき、原画・動画をやらせていただくことになりました!
Animateの制作チームでの仕事は、私が昔やっていたアニメ制作会社での分業に近いところもあれば、もっと合理化しているところもたくさんありました。
特にキャラクターは、前のアニメ話数で他のアニメーターが作った手や足や顔を流用したり、
絵コンテやタイムシートが無くて、あらかじめVコンテやタイムラインがはめ込まれているflaデータで打ち合わせをして、そのまま制作するというのが、非常に合理的でいいなと思いました。
またAnimateだと、カートゥン的な線と塗りだけのアニメしかできないだろうと思っていたんですけど、エフェクト機能を使って立体的にしたり、グラデーションやテスクチャをつけたり、線の形状を変えたりできるので、絵の表現の自由度も高いんだなぁと思いました。
ELEMONをきっかけに、また新たなAnimateをつかったアニメ制作のオファーをいただいています。
自分が知っているアニメ作画の基本的な技法と、Animateの機能を組み合わせて、もっと作品作っていきたいですね。
アニメはやっぱり楽しいです!
おまけ
Animateを勉強するならこのYoutubeチャンネルがおすすめ↓
私も基本操作を学ぶのに、大変お世話になりました
https://www.youtube.com/@animevideolab